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財政のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書) 神野 直彦 岩波書店 2007-06 by G-Tools |
国家財政の決まり方とかそういうことが知りたくて、まずは財政についての一番簡単そうな、その名も『財政のしくみがわかる本』を読んでみました。
岩波ジュニア新書の本で中高生向けに書かれているはずだから、これなら簡単かなーと思ったらそれほど甘くはなく、それなりに歯ごたえのある内容でした。フツーの中高生には難しいだろうなあ。もっとも、国家財政なんぞに興味を持つような中高生ならじゅうぶん読めるでしょう。この本は中高生よりはむしろ、経済や財政の知識のない大人が財政について手始めに学ぶのに役立つものだと思います。
財政とはそもそもなにか。この本では「社会の構成員が誰も排除されない経済で、おおやけのお金まわり」と説明されています。で、財政が成り立つ条件が2つ。
1)市場経済
土地や労働という生産要素が市場で取引されるようになり、家計(消費の場)と企業(生産の場)が分離すること。
2)民主主義
「統治されるもの(民)」が「統治するもの(主)」になること。つまり、社会の構成員が共同意思決定を行うこと。
土地や労働が統治者のものではなくなり、個々人(家計)が持つようになると、政府は社会をまとめていくために必要な行為をするために、国民から貨幣を強制的に徴収するようになる。しかし、そのためには国民の了解が予め必要で、それは国民の共同意思決定(=民主主義)によってなされるということですね。
こんな感じでこの本では、財政とは、予算とは、税のしくみは、などといったことについて原理原則的なところから説明されてます。
あらためてそういう原理原則的なことを知ると、「へー」って思うようなこともけっこうありますね。
国会改革と地方分権が必要だなーと改めて思ってしまいます。国会改革は、単に議員定数の削減みたいなことが論点になっているみたいですけれど(参考:asahi.com(朝日新聞社):自民、議員定数削減など検討 国会改革議論始まる – 政治)、そういう小手先なことよりももっと本質的なことを議論してもらいたいですね。立法府の政策立案能力を高めるにはどうするかの視点を忘れずに。それと制度だけでなく、議会や政党の中における非生産的な慣習にもメスを入れてほしいです(参考:STATIO – STATIO » 自民・民主若手の国会改革案から考える その1)。
さてさて、本当はどのように国家財政が決められて執行されていくのかというもっとアクチュアルなことが知りたかったのですが、そういうのは別の本を読まないといけないようです。しかし、この『財政のしくみがわかる本』で財政のベーシックな原理原則がなんとなくながらわかったので、次の本を読むときも、財政について理解しやすくなったと思います。
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