Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <六本木ヒルズ>新潟中越地震でエレベーター損傷
昨年の新潟県中越地震で、震源から約200キロ離れた東京都港区の六本木ヒルズ森タワー(54階建て、高さ238メートル)のエレベーター6基が損傷、うち1基は8本ある主ロープ(ワイヤ)の1本(直径約1センチ)が切れていたことが分かった。地震を感知して停止させる装置が長周期地震動の揺れに反応せず、運転を続けたためらしい。日本エレベータ協会(東京)はワーキンググループを発足させ、未知の部分が多い長周期地震動の対策を検討している。
東京の震度は3だったのに、こんな被害が出ていたんですね。8月16日の宮城県沖の地震でも、宮城にいた僕より東京の高層ビルにいた知人の方がずっと長い揺れを感じていたようで、その秘密は「長周期地震動」なるものにあるようです。
先に挙げた毎日新聞の記事による長周期地震動の説明は以下の通り。
カタカタと揺れる通常の短周期の揺れと異なり、数秒から十数秒の周期でゆっくりと揺れる地震動。周期が長いほど減衰しにくく、数百キロ離れた遠方まで伝わる。都市の地盤である厚い堆積(たいせき)層は揺れを増幅させる。超高層ビルなどの巨大建築物はもともと揺れの固有周期が長く、こうした地震動に共振し、揺れがさらに大きくなって被害を招く恐れがある。03年十勝沖地震では、北海道苫小牧市の石油タンクがスロッシング(液面揺動)を起こし、2基のタンクで火災が発生した。
文章だけだとイメージしにくいですが、長周期地震動と短周期地震動の違いを簡単な模型と震動台を使って動画で解説しているページがあり、こちらだと断然わかりやすく、一目瞭然です。
簡単な模型と振動台を使って,長周期地震動と短周期地震動の違いをわかりやすく?示したデモンストレーション(筑波大学システム情報工学研究科 地震防災・構造動力学研究室 境有紀氏のホームページ)
動画では人を模した筒と、建物を模した模型が登場し、短周期の揺れでは筒は倒れますが模型は倒れず、長周期の揺れだと筒は倒れないものの模型は崩れてしまいます。
このページの解説によると、地震の揺れは複雑でゆったりした揺れ(長周期)と素早い揺れ(短周期)が混じりあってるそうです。しかし、震源の深さや地盤の固さによってどちらかの揺れが強くなる(「卓越する」という表現が使われてました)とのこと。そして、短周期が卓越する地震だと被害が少なくても震度は大きく出て、長周期が卓越すると震度が大きくなくても大きな被害が起きる可能性があるそうです。
具体的な地震の例として、2003年5月26日の宮城県北部地震のや1978年の宮城県沖地震が挙げられており、前者は長周期地震動、後者は短周期地震動だそうで、地震の揺れを表す波形の図が示されており、これを見ると両者の違いがよくわかります。
それから8月16日の宮城県沖の地震の情報も載っていました。
やはり、この前の地震も短周期地震動が卓越した地震のようです。そうすると、約37年おきに起こると云われ、今後予想される宮城県沖地震は先の8.16地震とは揺れの種類も全く異なると思われます。
以前の記事で書いたように、8.16地震では女川原発が建屋の設計上想定している最強地震の加速度を上回りました。また、予想される宮城県沖地震のエネルギーは8.16地震の約2.8倍です(女川原発は宮城県沖地震に耐えられるのか)。そして、長周期地震動。これはいったい女川原発にどのような揺れをもたらすのか。
現在のところ、8.16地震で停止した女川原発が再び稼働する見込みは立っていない模様ですが、ぜひとも、本当の宮城県沖地震が来るまではそのまま止めておいてもらいたいです。
また、最初の毎日新聞の記事に戻ると、「東海、東南海、南海地震では、東京、大阪、名古屋の3大都市を強い長周期地震動が襲うと予想される」とのこと。これらの3大都市圏に住んでいる方はもう少し真剣に、地震の心配をした方がよいかもしれませんよ。さらに、東海、東南海、南海地震は同時に起こる可能性が指摘されているようです(参考:NHKスペシャル 連動する巨大地震?『東海・東南海・南海』同時発生の衝撃?)。それだけでなく、想定される東海地震の震源地には浜岡原発があり、この原発の耐震性も大変危険視されています。東海地震と浜岡原発のことについても後ほど改めて書こうと思います。
参考:
大地震が連動する!? その時、浜岡原発が激しくヤバイんです!(ブログで囲もう! 浜岡原発)
東海地震が起きるまでは浜岡原発を停止させておくことを求めるブログキャンペーン。
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