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2005.08.22

宮城県沖地震に女川原発は耐えられるのか?

 8月16日に宮城県沖で起きた地震は、女川原発が設計上想定していた揺れの強さを上回るものでした。

過去最大の揺れ検出か 地震で自動停止の女川原発

 宮城県沖で16日に起きた地震により自動停止した東北電力の女川原発(宮城県女川町など)で、施設内の地震計が記録した揺れの強さ(加速度)が、建屋の設計上想定している最強地震の加速度を上回っていたことがわかった。
 原発の耐震基準は、過去1万年間に周辺で起きた地震や活断層の状態などから、起こりうる最大の揺れを「設計用最強地震」と定め、これを満たすように建屋などの構造を決めている。

 さらに、原子炉格納容器などの重要施設については、過去5万年までさかのぼり、直下型地震も考慮して「限界地震」を設定。この揺れが起きても、安全を確保できるように設計されている。

 女川原発では、1号機で最大の251ガル(ガルは加速度の単位)を記録。同原発の保安規定で定めた「最強地震」の250ガルを上回った。同原発の「限界地震」の数値は375ガル。

 「過去1万年間でもっとも大きい揺れ」がこんなにあっさり越えられてしまってよいものでしょうか? しかも、今回の8.16宮城地震は、約37年おきに起こるといういわゆる宮城県沖地震ではないのです。

 想定されている宮城県沖地震のマグニチュードは7.5。それに対し、今回の地震のマグニチュードは7.2でした。たった0.3の違いに見えますが、地震のエネルギーの大きさを計算すると2.8倍ほども違います。

 ウィキペディアによると、マグニチュードと地震のエネルギーとの関係は以下の通り。

マグニチュード

地震が発するエネルギーの大きさをE(単位:J(ジュール))、マグニチュードをMとすると

log10E = 4.8 + 1.5M

という関係がある。(マグニチュードの計算に用いる対数は常用対数である。)このことから、マグニチュードが1増えるとエネルギーは101.5倍(およそ32倍)になる。

 よって、マグニチュード7.2のときのエネルギーを E1とすると E1 = 1015.6 になります。マグニチュード7.5のときのエネルギーを E2とすると E2 = 1016.05 です。

 E2 を E1で割ると、答えは約2.8です(Google使って計算した)。ということは、ホンモノの宮城県沖地震は今回の地震の2.8倍ものエネルギーを持つ、かなり巨大な地震と考えられます(数字は苦手なので、計算を間違ってたらこっそり教えるように)。

 さらに、国が設置している地震調査研究推進本部によると、1793年の宮城県沖地震では、陸寄り及び日本海溝寄りの震源域が連動して破壊したため、マグニチュードは8.2程度だったそうです(宮城県沖地震の長期評価)。過去1万年じゃなく、200年ほどでこれですよ。女川原発の設計用最強地震って、誰が計算したんですか?

 前座の地震で設計用最強地震の数値をすでに上回っているのですから、本当の宮城県沖地震が来た際に女川原発が耐えられるのか甚だ疑問です。地震の際、安全に原発の稼働を停止することができるのでしょうか? そして炉心を冷却し続けることができるのでしょうか?

 もし、チェルノブイリのような事故になったら、宮城県やその周辺一帯はおしまいです。多くの人が死に、生き残った人も白血病などに苦しめられるでしょう。農業も壊滅的な打撃を受けます。ササニシキもひとめぼれもさようならと。

 今回の8.16宮城地震で設計用最強地震を上回る揺れが計測されたことを受けて、現在、女川原発は1号機から3号機まですべて運転を停止しています。この停止措置を、想定されている宮城県沖地震が来るまで続けるべきでしょう。事故が起きてから、「(地震の強さが)想定外でした」などという言い訳は許されるはずがありません。

参考記事:
地震で停止の女川原発、設計の想定超える揺れ(ストップ浜岡原発@ブログ)
宮城沖地震により女川原発全機が自動停止?明白となった原子力発電所設計用地震動予測の甘さ?
警鐘!原発震災(9)文科省も想定外の揺れを予測 浜岡原発
女川原発の耐震設計では宮城県沖地震に耐えられない(翠の風 〜 青森を変えるblog)

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今回の地震が、女川原発が設計上想定していた揺れの強さを上回るものだったということは重大な問題であり、このまま放置しておいてはいけない問題だと思います。 [続きを読む]

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Comments (2)

とてもよい記事だったので、リンク&トラックバックさせていただきました。
トラックバックが多重送信されてしまったみたいです。
すみません。削除してください。

>Senza Fineさん

重複分を削除しました。

設計用最強地震や設計用限界地震の数値の算定方法がどうなっているのか、またそれは他の原発でも同じなのか、確認しなくてはいけなさそうですね。

まずは女川原発が動き出す前に、新聞に投書するなどしておきたいです。

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