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快適睡眠のすすめ (岩波新書) 岩波書店 2000-07 by G-Tools |
2時くらいに寝るのが普通になってしまっていて、夜更かしをやめる方法はないかと思って読んでみたのがこの本。著者は広島大学総合科学部の教授で精神生理学を専攻。睡眠について、脳波やレム睡眠といったことから始まり、実験や調査の結果を踏まえた科学的な内容なので多少のとっつきにくさはありますが、その分内容には信頼がおけます。また、短眠の研究など、睡眠に関する意外な事実もわかったりして、読みすすめていくとけっこうおもしろいです。
さて、まずは自分として一番気になる夜更かしをやめる方法について。夜型をやめるには、「無理をしても決めた時間に起きてしまうこと」だそうです。そうすればいつもより早起きした分眠気も早く来るので、早く寝てしまい、それで調整できるとのこと。
「はじめの三日間くらいはひじょうに眠いが、一週間くらいで眠気も消え、生活リズムの位相が前進した状態で安定する」と書いてあるのですが、一日くらいで挫折してしまう人はどうすればいいのでしょうか(涙) あと、早起きした日でも、ついつい遅く寝てしまいます。
あと、これはかなり深刻な問題ではと思ったのが日本の子どもの寝不足についてです。子どもの生活の夜型化と睡眠短縮が進んでいるそうで、寝不足を感じている子どももかなりの割合に上っています。そして、夜型の子どもたちは朝食を抜く割合が高いとのこと。
学級崩壊や子どもの学力低下が叫ばれて久しいですが、これをゆとり教育のせいと原因をひとつのことに短絡化させず、子どもの生活習慣や環境も含めてしっかり調査した方がよいと思いました。
朝食の重要性について、長くなりますが引用します。
目が覚めた後、体温を上昇させたり、脳が活性化するためにはエネルギーが必要である。朝は長い断食の直後であるから、エネルギーの蓄えはほぼ底をつきそうなほど下がっている。だから、朝食はエネルギー補給として欠くことができない重要な役割を担っているわけである。
脳はブドウ糖を大量に消費する器官である。成人の脳は一日一二〇グラムのブドウ糖を消費し、これは全エネルギーの三分の一にあたる。エネルギー源はグリコーゲンとして肝臓に蓄えられ、必要におうじてブドウ糖に変換され、脳やその他の器官に送られる。一度に肝臓に備蓄できるグリコーゲンは六〇グラムていどである。グリコーゲンからブドウ糖に変える仕事にもエネルギーがいるので、一二〇グラムのブドウ糖をつくるためにグリコーゲンは四〇グラム追加して全部で一六〇グラム必要になる。肝臓に備蓄されているグリコーゲンは夜中もはたらく器官に供給されているから、残量は乏しい。
ところが目がさめると、筋肉を動かし、体温を上げなくてはならないから、どんどんグリコーゲンは消費されてしまう。脳にまわるエネルギー源は極端に乏しくなるので、朝は脳にとってもっとも危機的な状態である。
子どもに限らず、大人にとっても朝食は重要ですね。自分も朝食抜きがしばしばあるので反省。
また、就学前の幼児の夜更かしも問題になっています。1歳から3歳までは生物リズムをつくる上で一番大事な時期だそうで、このぐらいの子どもは夜7時には寝ていないといけないとのこと。10年ほど前、ドイツの幼稚園で働かせてもらったことがあるのですが、お泊り会ではやはり夜の7時くらいには子どもを寝かしつけていました。そのときはずいぶん早く寝せるものだと思いましたが、それが本来の子どもの寝る時間なんですね。
この本には、入眠の工夫についても書いてあります。体温を上げて、体温が下がっていくときに寝つきがよくなるそうです。体温が下がっていく落差が急激なほど寝つきがよいとのこと。ということで、寝る前に風呂に入ることと、軽い運動をすることについて説明されています。風呂も、あまり熱いと交感神経系が興奮するので、少しぬるめの方がいいみたいです。
まずは明日より毎日決まった時間に起きるようにし、きちんと朝食を取り、夜更かしをやめて健康生活、といきたいところですが、果たしてうまくいくかどうか。気長に生活改善を図っていきたいと思います。
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