午後、仕事や授業などの最中に、猛烈な眠気に襲われた経験は誰しもあると思います。この午後の眠気については、「昼食を取ったあと、食べ物の消化のために消化器に血液が集まり、そのぶん脳に血液が行かなくなって眠くなる」と人から聞いたことがあって、そういうものだと思っていました。
ネットでちょっと検索してみても、Q&Aサイトなどではこの消化-脳貧血説が支持されているようで、いくつか見てもだいたいそういう説明でした。しかし、実は午後の眠気は、昼食のせいではないとのこと。
まず、消化-脳貧血説が正しいとすれば、朝食や夕食を取った後も眠くなるはずですが、寝不足でもなければそのようなことはありません。そこで、食事の影響を分散化するために少しずつ分けて食事を取るようにして、眠気を測定するMSLTというテストを行ったところ、普通の食事の場合でも、食事を分散化した場合でも、16~17歳の青年期以降の被験者には午後の眠気が表れたとのこと。一方、10~12歳の児童期の被験者には、どちらの条件でも午後の眠気は表れませんでした。
人間の眠気というのは、約24時間周期のサーカディアンリズム、約12時間周期のサーカセミディアンリズム、約2時間周期のウルトラディアンリズムという3つのリズムで構成されているそうです。12時間周期の生物リズムが午後の眠気をもたらしているということなので、昼食の時間をずらすとか食事の量を減らすとかの小手先の対策では眠気に勝てそうにないですね。
こちらの本でそういうことを知りました。広島大学総合科学部の堀忠雄教授(精神生理学)によるもので、睡眠の科学がわかります。
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快適睡眠のすすめ (岩波新書) 岩波書店 2000-07 by G-Tools |
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